「あー。楽しかった。」
「うん。映画、楽しかったね」
「うん。それもあるけど、やっぱ英司君となら!」
「あはは。じゃあ、次何する?」
「うーん。ショッピングしたいなあ」
「じゃあ、一個下の階だね。エレベーターにしよっか。行こう」
「うん」
私・実鈴と英司君は、自分で言うのも恥ずかしいけどカレカノなの。
今日は34回目のデート。
ただ、こんな日に限って問題は起こるもの。
なんで、今日に限ってエレベーターにしたんだろう。
ああっ!
私はエレベーターに乗ってすぐ、厳密ミッションがやってきた。
あああ、おなら!!
まだ、ちょっとなら我慢できるけど、力抜いたら絶対出る!!!
ここ、密室だから臭いし、音出るし…。
ああっ!!!どうすれっていうのよ!
英司君が匂いもかがず音も聞かない方法なんて…
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私は英司君に耳打ちした。
「『お』からはじまって『り』で終わる三文字が出そうなんだよね。両手で口と耳をふさいで」
恥ずいけど、こうするしか他がなかったんだ。
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すると、英司君の近くにいた奥さんが聞いちゃったみたいで、夫さんに伝えたの。
それで、その隣の人に伝わって…。
全員が鼻と耳をふさいで、私は超恥ずかしくやることになっちゃったよ~~~