私はクラス委員。
いつか学年委員になることが夢だ。
担任の秋葉先生はテストはいつしか、いきなり現れますよ。と言っていた。
が。大変なことが起こった。
「残念ながら、秋葉先生はしばらくお休みになります」
私たち5年1組はそう言われた。
私たちのクラスは比較的うるさい。
問題児かたまりの組のようだ。
私ー前田まどか―はクラス委員だけどめっちゃ手をやいている。
そんな私以上に大変なのが担任の先生だ。
担任の先生の秋葉先生はいつも大変そうだった。
そんな先生が今日、休み「しばらく」休むと言ってきた。
皆はそのことに対して疑問を持たない。
というよりも、誰も詳しい話を聞かずおしゃべりしている。
私は代理の国谷先生に聞いてみた。
「先生は、なんで来ないんですか」
すると国谷先生は困った顔をしてから言った。
「実は…秋葉先生は手を骨折してしまったんだ。ちょっとひどくて、お休みになられるからだよ」
「えっ。怪我ですか」
「そうなんだよね。実はあまり生徒に言わないようにって言われてるから…もちろん前田さんのことは信じているけど、あまり外部にバラさないでおくれ」
怪我―大丈夫かな。
私はそう思ったけどクラスの子はまだおしゃべり。
ほんっともう!!!
代理の先生は1時間目から永井先生に変わった。
永井先生はどこかの組の担任ではないけど、前の学校では担任をやっていて、この学校でも学校一ゆるい先生だと言われている。
1時間目は国語だった。
30分に始まるのに35分になってもおしゃべりをやめない。
永井先生はまだ来ていない。
いつもは秋葉先生がビシッとしてくれるのに…。
ということで、私たちのクラスは大変なことになった。
その少し後永井先生はやってきたが、様子を見ると帰っては誰かを連れてきた。
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現れたのは他でもない秋葉先生だった。
「秋葉先生っ!?怪我したんじゃ」
見てけど秋葉先生の手は両手とも何の傷跡もない。
「大丈夫なんですか」
すると秋葉先生は言った。
「まどかさん。これはテストだったのですよ」
「テスト…ですか?」
「私がいなくても組をまとめられるか。残念です」
―いつしか、いきなりやってくる―
私は呆然と立ち尽くしていた。
※フィクションです