#016.結末は絶対意外な結末~お客さん用のお菓子~

「はああああ」

私はあくびをしてカギを開けた。

そして、玄関前でゴロ~ンと寝っ転がる。

「疲れたよ~~~~」

ここで寝ちゃ迷惑なのはわかってるけど、ご了承ください~~~。

もう力もなんもないし~~。

 

私は中水朱莉!中学1年生!

今日は2学期始まって3日目。…から疲れてる私。

今日は親が二人とも仕事で、妹は部活。

私は帰宅部(笑) (部活に所属していないってことだよ)

だから、こんなとこで寝っ転がても誰も何とも言わないんだから!!!

ただ、めっちゃおなかすいてる~~。

リュックは重くて放り投げたいけどそんな力もないわ…。

今日の給食、苦手なものだったから全然食べなかったんだよね。

 

「あああっっつ!!!」

そんな私が見つけてしまったのは、あるお菓子。

私はさっきまで力も何もなかったはずが走って行ってお菓子にガブリついた。

「美味しいっ!!!」

みると、ちょっと高そうなブランド品お菓子。

ありゃりゃ…。

なんか、食べちゃダメっぽいけど、まあ誤ればすむよね。

 

私がまだお菓子にガブリついているのにママが帰ってきた。

ママは私とお菓子を見て走ってきた。

「ああっ!!!ママ、やっぱこれ、食べちゃダメだったよね」

「そうよっ!」

ママの顔は見るからにパニック。

「あー、お客さん用?」

「そうね。お客さん用だったわ」

「だったあ?じゃあ、食べてもよくない?」

「朱莉。それはね、2週間前にくるお客さん用に買った高~いお菓子なの。ただ、そのお客さんがインフルになっちゃって会えなくなったのね。」

「うん。それが問題?」

「それで、すぐ又、会えるでしょうと思ってお菓子を取っておいたの。でも結局2週間たっても会えなかったわけ。」

「あっ!…まさかね?」

「消費期限、過ぎてるわよ!!!!このお菓子は、他と違って、新鮮なお菓子だから、消費期限が超短いの!!!ああ、朱莉。どうしましょう」