#013.結末は絶対意外な結末~かくれんぼ~

「いくわよ」

ママが私に言った。

これから私たちはパパを迎えに行くの。

 

私は行く途中にママに言った。

「ねえ、ママ。面白くしようよ」

「面白くって…どんな?」

「うーん。例えば、かくれるの」

「隠れる?」

「うん。いっつも待ってるとこに階段があるでしょ。そこで上手に隠れるの」

「そうね。やってみましょう。だけど私は疲れたからやめておくわね」

「うん。」

私はそう言って隠れ始めたの。

私はもう子供じゃないから!

かくれんぼくらい上手にできるんだから!

 

私はついに良い場所を見つけた!

ここなら絶対見つからないもんねー。

安心して私はそこに行った。

 

パパが来た。

ママは私が隠れたのだと教えた。

パパはやっぱり私のことを見つけれない。

やっぱり私はかくれんぼが得意ね。

(ママ目線での今回の出来事)

「いくわよ」

私はリコに言った。

今年5歳になる(現在4歳)私の娘・リコはパパを迎えに行くのが大好きだ。

だから、わざと幼稚園の終わる時間までパパは帰らないようにしている。

 

ただ、今日のリコは私にかくれんぼをしたいと言ってきた。

だけど、たいていの子供はかくれんぼが下手だ。

カーテンの後ろに隠れるときはカーテンがポッコリしているし足は出ている。

布団にもぐりこむときにも下半身が出ている。

自分の目を隠せば自分が見えなくなると思っている。

でも、そんな姿が可愛いから、見えないふりというものをするのが親だ。

 

ついにリコはある場所を選んだ。

階段の内側だ。

パパはその反対側から来るから、見えないとも思うが、透明系の階段だったために姿が丸見えだ。それにリコは目をつむっている。

 

パパが来た。

私はパパにかくれんぼをしていると伝えた。

するとパパはリコの周りをぐるぐる回って、リコが見えないと言っている。

リコは超乗り気でくすくす笑ってる。

絶対、私すごいって顔だ。

可愛い。

私は思わず笑ってしまった。